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米連邦準備制度理事会(FRB)は5月の金融政策会合で、政策金利を6会合連続で5.25%から5.5%の幅に据え置いた。インフレの進展停滞と雇用市場の逼迫が、今年のインフレ率を2%台まで引き下げることに進展がみられない一因となっている。
しかし、パウエル議長は、次に政策金利が引き上げられる可能性は低いし、現在の政策はインフレ目標を達成するのに十分制限的であるとの考えを述べた。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)は量的引き締めについて、6月以降縮小のペースを減速させる意向も表明した。この調整には、貸借対照表から国債の保有を50%以上減らし、月に600億ドルから250億ドルに引き下げるとしている。
(米国政策金利推移チャート)
最新の米ADP雇用統計によると、2024年4月の米民間雇用者数は19.2万人増となり、前月の20.8万人増の後、市場予想の17.5万人を上回った。様々な産業で労働需要が活発である傾向がみられた。
その他の経済ニュースでは、米S&Pグローバルが発表した米国購買担当者景気指数(PMI)は製造業が3月の51.9から4月は分かれ目の50に低下し、市場予想の52を下回った。3ヵ月連続の力強い拡大の後、今年初めて伸びが鈍化した。顧客はより慎重になり、新規注文をためらうようになったため、製造業は仕入れを抑制した。
とはいえ、受注残を消化した結果、生産量は引き続き増加した。生産能力に対する需要はほぼ横ばいで、従業員数はわずかに減少し、仕入れはわずかに増加した。
原油価格と金属価格の反発は、生産コストの急上昇につながった。厳しい状況下ではあるが、製造業は来年の生産について楽観視している。
(米ドル指数週足チャート)
FRBの量的引き締めが減速するなか、米10年物国債利回りは4月25日につけた5ヵ月以上ぶりの高値4.7%から4.64%以下に低下した。また、米ドル指数も106ドル台を割り込んだ。
水曜日の米国株式市場は、まちまちの結果となった。S&P500指数とナスダックはともに前場の上げ幅を戻し0.34%安で終えたが、ダウ平均は87ポイント(+0.23%)上昇した。企業関連ニュースでは、米国最大規模の薬局CVSヘルス(CVS.US)とスターバックス(SBUX.US)の株価が、期待外れの決算報告を受けてそれぞれ16.84%、15.88%急落した。半導体セクターも調整が入り、AIチップの需要が弱まる見通しから、AMD(AMD.US)は8.91%下落し、エヌビディア(NVDA.US)は3.89%下落した。スーパーマイクロコンピューター(SMCI.US)の株価は第3四半期の売上が予想を下回ったため、14.03%急落した。
(S&P500指数半年足チャート)
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