要点 

• 過去、日銀の為替介入規模 

昨日、ドル円相場は1円ほど急落し、市場は日銀の為替介入疑惑が浮上したと考えた。ただし、2022年の日銀の過去の介入規模によると、前回の介入時間は少なくとも45分間以上、下落幅は少なくとも400ピップス以上であるため、今回は為替介入した可能性は小さい。 

• 日銀の為替介入が結果を左右することは難しい 

過去の経験からみると、為替介入はそれ自体で円安傾向を反転させることは難しく、むしろ円安スピードを減速させる役割を果たす。円高傾向になるには、米連邦準備理事会（FRB）の利下げ観測や、日本円のリスク回避に起因する大規模な金融リスクイベントに左右される。 

• FRBの利下げ観測、さらに後退した 

米連邦準備制度理事会（FRB）パウエル議長は昨日、最近のデータは今年のインフレが十分に進展していないことを示唆しており、利下げに踏み切る確信を得るためには予想以上に時間がかかりそうなことを述べた。市場は、FRBが今年1回以上の利下げを実施するとの観測を後退している。 

テクニカル分析 

日足チャート分析 

（米ドル/日本円日足チャート。情報源：Ultima Markets MT4） 

• ストキャスティクス 

指標は過熱圏で絡み合っており、現時点で強気・弱気の駆け引き段階にあると示唆している。はっきりした下降トレンド、または過熱圏から脱出する前には、簡単にドル円相場を弱気にすることはできない。 

• 潜在的なレジスタンス水準 

ドル円相場は、152台を上回ってから、上方のスペースが完全に開いており、参考となるこの前の抵抗はまったくない。フィボナッチエクステンションと上昇チャネルラインを通じてのみ、潜在的なレジスタンス水準を計算することしかできない。157.034のエクステンション付近がレジスタンスの価格水準となる可能性がある。 

1時間足チャート 

（米ドル/日本円1時間足チャート。情報源：Ultima Markets MT4）

• ストキャスティクス 

指標は昨日、再度強気のシグナルが点灯し、短期的には強気派が優勢であることを示唆している。しかし、為替レートと指標はすでにダイバージェンスを形成していることから、2回目のダイバージェンスが発生する可能性に注目しよう。その際、為替レートは深い調整局面に入るかもしれない。 

• 移動平均線サポート 

為替レートは、移動平均線を上回ってから、一度も平均線を下回ったことがなく、昨日、赤の33日移動平均線が再び為替レートの下落をサポートした。従って、短期的な反転トレンドを狙うなら、最初の目標は赤の33日移動平均線と黒の65日移動平均線のサポートに注目しよう。 

トレーディングセントラル　PIVOTインジケーター 

（米ドル/日本円30分足チャート。情報源：Ultima Markets APP） 

• Ultima Markets APPにあるPIVOT指標によると、当日の中心価格は154.30。 

• 154.30を上回ると上昇トレンド、最初の目標値は155.21、次の目標値は155.47。 

• 154.30を下回ると下降トレンド、最初の目標値は153.87、次の目標値は153.61。 

免責事項 

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